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血管の種類

血管は、動脈・細動脈・毛細血管・静脈・細静脈に分類されます。
動脈は、心臓から押し出される高圧の血液を全身に供給する為、丈夫さと柔軟性・弾力性を持っています。動脈は、心拍と心拍の間に心臓が拡張している時、その柔軟性により自然に狭くなり、血圧を維持しています。動脈は、より細い血管へと枝分かれし、最終的に細動脈という非常に細い動脈になります。動脈や細動脈は、特定の部位に流れる血液の量を調整する為、血管の大きさを調整する筋肉を持っています。
毛細血管は、動脈と静脈をつなぐ、非常に細く壁の薄い血管です。毛細血管は、薄い壁を通して、酸素と栄養分を細胞に供給し、老廃物・二酸化炭素を細胞から回収する働きがあります。その後血液は、毛細血管から非常に細い細静脈へ、さらに静脈へ入り、心臓に戻ります。
静脈は、動脈と比較すると血圧が低く、静脈の壁は動脈より薄くなっています。静脈を流れる血液が増えると静脈は広がり、一部の静脈には血液の逆流を防ぐ弁があります。
血液の約20%が動脈を流れ、約75%が静脈を流れています。静脈の方が血管の数も多くなっています。

血管の働き

人の体は、60兆個の細胞から構成されています。その細胞に栄養や酸素を供給しているのが血管です。血管は、全身に張り巡らされ、全部つなぎ合わせると約9万キロメートルにもなります。これは地球約2周半にも匹敵する長さなのです。しかし毛細血管の直径は、赤血球の直径約8ミクロンより小さい約7ミクロンしかありません。血液は、血管を通り、約1分ほどで体内を1周するほどのスピードで流れています。血液は、心臓から押し出され、動脈から毛細血管を通って全身の細胞に送られ、栄養や酸素を供給しています。その後血液は、全身の細胞から老廃物や二酸化炭素を回収し、毛細血管から静脈に集まり、心臓に戻ります。血管は、血液の循環に不可欠なのです。
血液がドロドロになると毛細血管などが詰まったり、血管と血液の摩擦が増え、血液の流れが悪くなったりします。すると心臓は、血液を全身の細胞に送る為、負担が掛かり、血圧も上昇します。

凝固因子

血漿の中には、凝固因子が含まれています。代表的な凝固因子がフィブリノーゲンです。フィブリノーゲンは、たんぱく質(血漿たんぱく)の一種です。
フィブリノーゲンは、血小板と協働して傷をふさぎます。フィブリノーゲンは、血小板が活性化したのを感知すると粘り気のある網状の線維素になり、血小板や赤血球に絡みつき血栓を形成します。血栓をそのまま放置しておくと、血液が流れにくくなったり、毛細血管を詰まらせたりします。その為出血がなくなると血栓を形成していたフィブリノーゲンが溶ける現象が起きます。この現象は線溶と言われています。

血漿

血漿の約90%は水分です。それ以外には、たんぱく質(血漿たんぱく)・ブドウ糖・ミネラルなどが含まれています。血漿は、全身をめぐって栄養・水・ホルモンなどを運び、不要物・余分な水を回収します。血漿は、細胞内の水分を調節しています。その為発汗や尿などで水分が減少すると血漿の量も減少します。血漿の量が減少すると赤血球などの血球の割合が増え、血液がドロドロになります。
血漿には、アルブミン・グロブリン・フィブリノーゲンというたんぱく質(血漿たんぱく)が含まれています。
アルブミンは、水にとけない成分と結びつき、全身に供給する働きがあります。また血液の浸透圧を一定に保ち、血液や組織液の量を調節しています。
グロブリンの内免疫グロブリンは、細菌などを攻撃する働きがあります。
フィブリノーゲンは、血液凝固因子で、血小板と協働して傷をふさぐ働きがあります。

血小板

血小板は、血球の中で最も小さく、核を持っていない円盤状の細胞です。血小板の約3分の2は血液中にあり、残りは緊急用として脾臓に蓄えられています。血小板は、血漿の中の成分と一緒に血液の凝固や止血をする働きがあります。ケガをしても小さな傷であれば、血小板によりかさぶたができ自然に止血されます。また血管が傷付いた場合、血小板が感知し、血小板同士が粘着性を発揮し、傷口をふさぎます。更に血小板は、セロトニンというホルモンを放出し、血管を収縮させ傷口を小さくします。この時にフィブリンという粘り気のある線維が絡み付き、赤血球や白血球も巻き込み、傷口をふさぎます。脳梗塞や心筋梗塞は、動脈硬化で細くなった血管に上記のようにしてできた血栓が脳や心臓で詰まることで起こります。また同じ場所に血栓ができると、血管を狭く硬くさせ、動脈硬化を引き起こします。

白血球

白血球は、名前の通り白く見える核を持った細胞です。白血球だけを集めると白く見えます。白血球は、細菌・ウイルスなどの異物から体を守る働きがあります。白血球は、動脈硬化にも関係があります。白血球は、もともと粘性がある為、必要以上に増加すると血液はドロドロになってしまうのです。また悪玉コレステロールが血液中に発生した場合、マクロファージ(白血球の単球)が飲み込み退治します。しかし悪玉コレステロールが大量に発生した場合、マクロファージはどんどん膨張し、処理できなくなって破裂し、血管壁に悪玉コレステロールの残骸が付着します。この残骸が動脈硬化の原因になり、血管を狭くして血流を悪くします。
白血球は、大きさや形、そして働きから顆粒球・リンパ球・単球に分けられます。
顆粒球は、細胞の中に顆粒を含んでおり、顆粒の種類により、好中球・好酸球・好塩基球に分けられます。
好中球は、最も数が多く、細菌などの異物を察知すると近づき、食べる働きがあります。好中球の約50%は、皮下や肺で待機しており、残りの好中球は血液中を流れ、細菌などの異物を警戒しています。
好酸球は、炎症などを抑える働きがあります。
好塩基球は、アレルギー反応を起こして異物から体を守る働きをします。
リンパ球は、白血球の中では比較的小さく、表面にあるセンサーにより異物を感知し、免疫機能の中心的な働きをします。リンパ球は、免疫グロブリンを産生し、抗原性細胞を攻撃・破壊します。
単球は、白血球の中では最も大きく、細菌を退治したり、マクロファージに変化して体を守ります。

赤血球

赤血球は、中心が少しくぼんだ円盤の形をしています。赤血球の直径は、毛細血管の直径約7ミクロンより大きい8ミクロンです。赤血球は、全身に張り巡らされた毛細血管を通る時、伸びたり、細くなったり変形しながら通ります。赤血球には、変形能という形を変えられる能力が備わっているのです。しかし偏った食生活や生活習慣などにより、赤血球の膜が伸縮できず、毛細血管を詰まらせたりすることがあります。
赤血球は、生命維持の為、全身の細胞に酸素を運ぶ重要な働きがあります。赤血球は、ヘモグロビンという赤色色素を含んでおり、赤血球の重量の約30%にもなります。ヘモグロビンは、ヘム鉄とグロビンというタンパク質が結合した物質です。ヘモグロビンは、酸素が多いところでは酸素と結び付き、二酸化炭素を放出しします。逆に酸素が少ないところでは、酸素を放出し、二酸化炭素と結び付く性質があります。この性質により肺で酸素を取り込み、全身の細胞に酸素を送り、全身の細胞から二酸化炭素を回収し、肺で二酸化炭素を放出します。

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